haiku(2017-01-22, 01-26)から転載

wired.jp

情報のニーズとは「見たい」という気持ち。だから、フェイクニュース https://www.buzzfeed.com/sakimizoroki/fake-news-on-sns-and-democracy?utm_term=.ym9XA8j9Z#.iiRNOQ4Ll みたいなものが人々のニーズと合致していて、利益を生む。

これは、情報の性質として本質的なものなんじゃないか。デマの伝播みたいにパワーワードというものはあって、それが広がる力を持っているかどうかは、それが本当かどうかとは関係がなくて、人々がそれを欲しているかどうかで決まる。メディアは商売だから、そういう情報を伝えようとする。あらゆる情報の中から売れる情報を探し出して売るのがメディアの商売だから。ニュースなんてのも、そこにニーズがあるからそういうジャンルがあるわけだ。

wiredの記事にあるように、STAP問題のきっかけになった割烹着なんて、まさに情報の本質とは全く関係ないところで情報の売れる力をブーストするためのものだった。ニセ科学もまさにフェイクニュースと同じで、商売になるから売るし実際に売れる、でも買った人が幸せになるとは限らない(てかむしろ、買うと一時の幸せののちに不幸になる)。

だから、フェイクニュースみたいな情報(事実でない/反社会的な情報で、人々がそれを欲しいと思うもの)というのは、最近始まったものではなくて、伝播する力を持った情報にそもそも備わっている性質であり、それをそうたらしめているのは「見たいものを見る」というヒトの特性である。

大手メディアの流すニュースや情報だって、放射能関係とか、HPVワクチンの件とか、明らかに間違ったものはあるし、さかのぼれば大本営発表みたいなのとか、まぁ昔から普通にあるわけだ。そういういんちきニュースは、それを買う人がいるから売るわけで、「情報とニーズを結びつけると情報の正確さが損なわれる」というのは、情報の本質的な性質なわけだ。